DVD ワーナー・ホーム・ビデオ 2003/12/06 ¥1,500
時間旅行という概念を初めて創造したによる不朽のSF文学を映画化。

 レンタルビデオで「タイムマシン」という映画を見ました。2年ほど前に公開された映画でしょうか?不思議なことにこのSF小説を書いた原作者H.G.ウェルズのそう孫であるサイモン・ウェルズが映画監督でした。

 昨年、同じSF作家のジュール・ヴェルヌの特集を教育テレビで放送していました。ヴェルヌが小説で書いたことが、いまの現代世界をかなり言い当てているので驚いたのをおぼえています。そして彼の小説は中学生くらいの頃、何冊か夢中で読んだことがあり、その時のことを懐かしく思い出しました。

 「タイムマシン」では、さらに未来へと旅を続けます。いま、ふと思うことはこれからの地球はどうなるのだろうということです。おそらく温暖化が進み海面は上昇し始めるでしょう。さらに二酸化炭素が増えてオゾン層の破壊も拡大するはずです。そうしたなかで地球の生命はどうなっていくのか・・・それとも、こうした問題を回避できる科学力を発展させることができるのでしょうか?

 わたしの想像する未来の地球は海に浮かべた巨大なフロートで(屋根は紫外線から生き物を守る透明なシールドで覆われていて)人々は暮らしています。大地の大半は海に水没すると思いますから、他の惑星や宇宙ステーションへと進出していく人々もいるかもしれませんね。さらに宇宙船で遠い遥かな旅を始める人々もいるかもしれません。

 いずれにしても(本当にずっと未来のことになりますが)太陽の膨張が始まります。当然、人は何らかの方法で新しい場所を求めていくでしょう。実はその計画、火星移住は、かなり本格的に研究が進められています。

 SF小説や映画などは不思議な魅力があります。全てではありませんが(仮にそれが、ほんの一部分であったとしても)想像したことが現実になるという不思議です。例えば飛行機やロケットも想像から生まれました。

 百年以上も前に生きていたヴェルヌの想像は予言と呼べるほど未来を言い当てています。最近、未発表の短編が出版されましたが、その小説のテーマは科学力は決して人を幸せにはしないというものでした。けれど、わたしたちは自然と調和して生きていた時代に戻れなくなりつつあります。

 北アメリカ大陸で生きていた先住民族は素晴らしい哲学を持っていました。自然と大地と生命のすべてと調和して生きる術を身につけていました。彼らは白人のことを「知識はあるが智慧がない」と考えていたかも知れません。「リトル・トリー」という本が静かなブームを呼びましたが、いまの現代生活で失われ、もう二度とは戻らぬ世界を懐古する人々、逆に、こういう豊かな精神性に触れて憧れを抱く人もいるかも知れません。

 しかし、いま、これだけの世界人口を支えるために科学はもはや、なくてはならないものです。人間の寿命は百年足らずですが未来への想像は尽きることがありません。叶えばいいなと思うことのひとつにいるかとの会話があります。手話を使ってチンパンジーなどに言語を教え、会話する研究が進められていますが、それと同じように、何らかの方法でいるかと会話ができるようにならないかなと思います。やがて、人は生活の場を海洋に求めるようになるかもしれませんし、いるかには人間の想像の及ばぬ哲学があると想うからです。

コメント